リンパマッサージの感染対策【新型コロナウィルス感染症】の感染経路

感染症から考えるリンパマッサージ

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目次 

 

      1.新型コロナウィルス感染症の概要

      2.新型コロナウィルス感染症の感染経路

      3.新型コロナウィルス感染症と手指衛生

      4.新型コロナウィルス感染症と個人防護具

      5.新型コロナウィルス感染症の環境管理

   

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2.新型コロナウィルス感染症の
感染経路

 

 

新型コロナウィルス感染症の感染経路につきましては、1.飛沫感染、2.接触感染が有力視されております。ウィルスは、基本的に粘膜から体内への侵入は可能ですが、皮膚においては、皮膚表面に付着するだけで体内への侵入はできません。しかしながら、ヒトとヒトとの接触において、皮膚などへ付着したウィルスがほかのヒトの粘膜へ侵入することは可能ですので、接触感染対策も重要です。

 

新型コロナウィルスにはアルコールによる手指衛生がウィルスの不活化につながるため有用ですが。流水のみでの手洗いでもウィルスを洗浄できますので、こちらも有用です。石鹸を使っての流水洗浄では石鹸が有効的に働くため、さらに有用です。

 

 

 

 

 

1.飛沫感染による感染とは…

 

感染している症例において、咳やくしゃみ、会話などで放出されたウィルスを含む5μgより大きい飛沫が、人の口腔粘膜・鼻粘膜・眼球結膜などから侵入することによって感染が成立する感染症を指します。
主な場所としましては、学校や職場、公共交通機関などがあげられます。

飛沫感染する感染症には、他にインフルエンザ、風疹などありますが、飛沫感染対策としては言うまでもなくマスクの着用が有効となります。

 

リンパマッサージにおいても、近距離での会話や施術など、飛沫感染が成立する距離ですので、マスクやフェイスシールド着用の徹底と、アルコールまたは石鹸洗浄による手指衛生の励行は必須課題です。また、当然ながら有熱者の識別や移動歴などに関する慎重な問診が必要です。

 

 

 

 

 

2.接触感染による感染とは…

 

感染症例から直接ウィルスが伝播する直接感染と感染症例が使用した物を介して伝播する間接感染があります。
感染者の手などの皮膚に付着したウィルスは、感染者が触れたさまざまな個所へも移動し付着します。ウィルスが付着したことを知らない他の誰かがその場所に触れ、その手で口や鼻の粘膜をさわることでウィルスが体内へと侵入し感染が成立します。
主な場所としましては、ドアノブ、スイッチ、てすり、トイレなどがあげられます。

接触感染する感染症には、他にMRSAやノロウィルスなどありますが、接触感染対策としてはアルコールや石鹸を使用した流水による手指衛生が有効となります。

 

リンパマッサージにおいても、高頻度接触面と呼ばれる、人の触れる機会が多い場所をアルコールにより徹底管理することが重要です。また、当然ながら1処置1手洗いを励行し、リンパマッサージ前後での手指衛生の徹底も必要です。

 

 

 

 

 

3.潜伏期間と治療法とは

  

WHOの報告によれば、新型コロナウィルス潜伏期間は14日以内とされています。 例え未感染者であっても、14日間の健康状態の観察が推奨されており、2次感染を考慮した徹底した自己管理が求められています。
現時点で、新型コロナウィルス感染症に対する有効的な治療法はなく、随伴した症状に対する対症療法が行われております。しかしながら、ワクチン開発によりワクチン接種の有効性は認められているため、その普及には期待するところです。
また、ウィルス変異が世界的に問題となっておりますが、変異株の動向や変異株に対するワクチンの有効性の検証も重要となってきます。いずれにせよ、ゲノム解析が急がれており治療法の確立が求められています。

 

 

 

 

 

 

2019年12月に中国武漢市で発生した新型コロナウィルス感染症COVID-19は、2021年段階で累計感染者数85000000人、死者数は1800000人と、世界中の脅威で在り続けています。
リンパマッサージセラピストにおいても、新型コロナウィルス感染症の動向を注視したうえで、新規情報の収集および共有に努め、徹底した自己管理と感染対策の継続が求められています。