リンパマッサージの感染対策【新型コロナウィルス感染症】

感染症から考えるリンパマッサージ

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リンパマッサージする際に注意したいのが風邪やインフルエンザなど含めた感染症関連の疾患なのですが、感染症の危機は、セラピスト自身の健康を害する可能性があることに留まらず、他の健常な方にリンパマッサージを介して感染を伝播してしまう事実にこそ、本当の恐怖がございます。

ご存知のように、2019年12月に中国武漢市で発生した新型コロナウィルス感染症COVID-19は、世界中で猛威を振るい、2020年3月には世界保健機関WHOによりパンデミック状態にあることが報告され、現在に至るまで世界中の脅威となっています。
2021年2月現在で累計感染者数80000000人超、死者数は1800000人超と、新型コロナウィルス感染症はまさにパンデミック状態にあり、ワクチン接種の効果が期待される中ではありますが、その脅威は世界的な危機として存在し続けています。

 

リンパマッサージセラピストにおいても、新型コロナウィルス感染症の動向を注視したうえで、新規情報の収集および共有に努め、徹底した自己管理と感染対策の継続が求められている。感染者の飛沫や感染者との接触などにおいて、リンパマッサージにより感染が伝播するリスクは高い。

 

 

 

 

 

 

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目次 

 

      1.新型コロナウィルス感染症の概要

      2.新型コロナウィルス感染症の感染経路

      3.新型コロナウィルス感染症と手指衛生

      4.新型コロナウィルス感染症と個人防護具

      5.新型コロナウィルス感染症と環境管理

   

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1.新型コロナウィルス感染症の概念

 

 

 

新型コロナウィルス感染症の原因ウィルス

 

リンパマッサージを行う際、感染症の原因であるウィルスがいったい何なのか?について理解を示すことは非常に重要です。理由としましては、感染症の感染経路を知ることで原因ウィルスに対する感染予防対策が施策できるからです。
今回の新型コロナウィルス感染症の原因ウィルスは、名称の通り新型コロナウィルスであり、その感染力は、過去に中国で発生した重症呼吸器感染症ウィルスSARSをも凌ぐことが報告されています。このウィルスはアルコールにより不活化することが証明されており、アルコール消毒薬による感染対策の有効性が確認されていますが、現在では、海外で変異ウィルスの存在も確認されており、ゲノム解析が進められているなかではありますが、予断を許さない状況にあるといっても過言ではありません。

 

 

 

 

 

新型コロナウィルス感染症の症状と感染経路

 

リンパマッサージを行う際、感染者であるかどうかの判別の有無に関わらず、原因ウィルスによる感染症の症状について理解を深めておくこともまた非常に重要です。理由としましては、上記と同様、やはり感染予防対策が施策できるからです。
今回の新型コロナウィルス感染症の症状には、発熱や頭痛・咳嗽・味覚や嗅覚の喪失・胃腸症状など多彩な症状があげられています。感染者の8割程度は在宅治療が可能ですが、感染者の2割程度は強い呼吸器症状により入院加療を要します。さらに、重症感染者においては、ICUなどでの集中治療管理が必要なほど重篤化したケースも散見され、場合によっては死に至る結果を招いている事実もございます。

 

また、感染経路としましては、接触感染と飛沫感染が有力ではございますが、エアロゾルによる感染も否定されておらず、医療施設では基本的に個室隔離による治療を強いられており、潜伏期間は14日以内、他者への感染期間発症10日目までとされています。

 

リンパマッサージセラピストにおいても、体温測定や不要な外出を控えるなどの摂生した自己管理と、アルコール消毒薬における徹底した感染対策が重要です。リンパマッサージでは、相手との距離が非常に近いうえ大半の施術が密室で行われるため、マスクの着用や換気などの環境調整も必要となる。

リンパマッサージを行う際には、このような現実をしっかりと捉え、セラピストという職業人として、また1人の責任ある人間としての正しい行動が求められます。

 

 

 

 

 

新型コロナウィルス感染症の診断検査

 

新型コロナウィルス感染症の診断検査には、遺伝子学的検査であるPCR法やLAMP法、抗原検査が有用とされています。当然ながら、潜伏期間は14日以内、他者への感染期間発症10日目までという感染症の特徴を考慮したうえで、診断検査を行うことが重要です。

 

 

 

 

 

 

 

2.新型コロナウィルス感染症の
感染経路

 

新型コロナウィルス感染症の感染経路につきましては、1.飛沫感染、2.接触感染が有力視されております。基本的に、ウィルスは粘膜からの体内への侵入は可能ですが、皮膚においては皮膚表面に付着するだけで体内へは侵入できません。しかしながら、ヒトとヒトとの接触において、皮膚などへ接触したウィルスがほかのヒトの粘膜から侵入することは可能ですので、接触感染対策も重要です。

 

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3.新型コロナウィルス感染症と
手指衛生

 

 感染症対策にはスタンダードプリコーションと呼ばれる標準予防策があるのですが、この予防策では、全ての人は感染症を引き起こす原因菌や原因ウィルスを保有しているという想定のもと、接触場面、周囲のものや高頻度接触面に触れる際の前後において、感染症の発症リスクを考慮し手指衛生を行いましょうといった概念です。

 

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4.新型コロナウィルス感染症
個人防護具

 

感染を予防するための個人防護具には、マスク、手袋、ゴーグルなどがあげられます。そして、大切なことが使用法であり手指衛生の行う場面です。適切な手順で使用しないと、かえってウィルスの移動をお手伝いすることとなり、結果的に感染を助長してしまいます。

飛沫感染と接触感染の2つの感染経路を意識した行動が大切となります。

 

 

 

 

 

5.新型コロナウィルス感染症
環境管理

 

 環境整備の目的は、何かに付着したウィルスの接触感染を予防することです。新型コロナウィルスにはアルコールによる手指衛生がウィルスの不活化につながるため有用です。高頻度接触面と考えられるものや場所を中心に、アルコールクロスなどで除菌を行います。

 

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2019年12月に中国武漢市で発生した新型コロナウィルス感染症COVID-19は、2021年段階で累計感染者数85000000人、死者数は1800000人と、世界中の脅威で在り続けています。
リンパマッサージセラピストにおいても、新型コロナウィルス感染症の動向を注視したうえで、新規情報の収集および共有に努め、徹底した自己管理と感染対策の継続が求められています。