倦怠感とリンパマッサージ

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ゆっくりと休んだのに倦怠感(だるさ)が残る…やる気が出ない…といった方は多いと思います。倦怠感は、肉体疲労からくるものと精神疲労からくるものがあります。肉体疲労からくる倦怠感は、文字通り肉体を動かした際に生じる筋肉疲労であり、適切な休息と睡眠により改善します。精神疲労からくる倦怠感は、肉体疲労はなく安静にしているのに精神的ストレスから疲労が蓄積するもので、リフレックスやリラクゼーションなどで改善します。
当然ながら、倦怠感には、疾患のよるものもございますので、軽視することなく医療機関の受診も必要です。

 

 

 

 

 

 

1. 倦怠感の原因

 

加齢現象や肉体的あるいは精神的疲労などが続くことで、サイトカインと呼ばれる神経伝達物質が放出され、サイトカインが脳に伝わることで疲労として感じられると言われています。基本的には、過労や睡眠不足、不規則な生活、人間関係や環境変化などによる精神的ストレスなどが肉体/精神疲労を生じ倦怠感を自覚するようになっています。
その他として、倦怠感を引き起こす疾患もあります。 

 

 

 

 

 

 2.倦怠感の原因となる疾患

 

倦怠感を引き起こす疾患は多くあります。比較的よく耳にする疾患としましては、風邪、インフルエンザなどのウィルス性疾患、貧血などではないでしょうか。風邪やインフルエンザウィルスでは、ウィルスの体内への侵入に対し免疫が働き発熱や倦怠感を生じます。貧血では、出血などにより酸素を供給するヘモグロビンが減少することで酸素が行き届かなくなり倦怠感や頭痛、めまいなどを生じます。また、手足にむくみを生じる腎疾患や心疾患でも倦怠感を生じますし、自律神経失調症や更年期障害、うつや不安症などの精神疾患でも倦怠感を生じます。

 

 

 

 

 

3.慢性疲労症候群

 

6か月以上の期間において、倦怠感が持続したり倦怠感を繰り返したりする状態は慢性疲労と呼ばれており、日常生活へも支障をきたすほどの強い倦怠感を指します。慢性疲労症候群は、風邪などが長期化することで発症することが多くあります。良く見られる症状として、記憶・集中力低下、筋肉・間接痛、風邪症状、胃腸症状、睡眠障害、体温調節低下などがあげられます。原因として考えられているのは、自律神経系やホルモン系、免疫系のバランス異常と言われております。治療自体は対症療法であり、自覚症状に対しての薬物療法が行われます。
最近では、長期的な炎症により神経伝達物質であるサイトカインや細胞を障害する活性酸素が増加していることがわかってきております。

 

 

 

 

 

4.倦怠感とリンパマッサージ

 

最近何か体がだるいと感じるのであれば、リンパマッサージしてみると良いです。リンパマッサージにより老廃物が回収されると、血液循環も改善されるため、リンパマッサージの前後で少なからず症状が軽くなります。疾患に伴う症状でなければ、日常生活への見直しを行うことで、倦怠感の原因となる問題自体が解消されるため、ご自身でも倦怠感症状の変化に気づくことが出来ます。
リンパマッサージは、まず、副交感神経を優位にしますのでリラックス効果があり、筋肉の過緊張状態を改善いたします。そして、リンパ循環を正しくマッサージすることで、筋肉の疲労物質の排出効率が高まり、結果的に血液循環も改善されるため、疲労物質の排出効果はより高まります。さらに、正しい姿勢や日常生活上のアドバイスにより、原因を意識した日常を送ることにより、倦怠感の根本的な改善が期待できます。

 

 

 

 

 

倦怠感は、多くの方が経験されたことのある日常的な症状ではありますが、慢性の倦怠感では、上記の慢性疲労症候群のような疾患が背景にあるケースもございますので留意が必要です。急性の倦怠感においては、リンパマッサージに加え日常生活へのアドバイスにより、倦怠感の改善が期待できます。